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金華山の仙人
- 20/8/20(木) 8:55 -
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SMI汎用表示でのA8項目は「Max Erase Count of Spec」で、NANDダイのP/Eサイクルのスペック上の上限回数です。
これはMicronの下記DataSeetを分かりますが、NANDの種類を推定するのに役立ちます。
https://www.micron.com/-/media/client/global/documents/products/product-flyer/3d_nand_flyer.pdf
|Technology : MLC | TLC
|P/E Cycle : 3K + read retry | 1500 LDPC/500 BCH
上記は詳細には(時期的に)、2D MLC と 3D TLC(32層)での違いですが、増層された3D NANDでも、大きく変わってない筈です。
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なので、2D MLC時代には大抵「3000回」でしたが、「3D TLC」時代には、大抵「1500回」が適用されてました。
勿論、この数値はNAND品質グレードによって変わるので、3D TLC品で「1000回」を見た覚えが在ります。
SSDの寿命を平均P/E回数で算出する方式だと、この値が分母になる訳です。
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例えばBX500は、1TB/2TB品のみQLC(960GB以下は3D TLC)で、1TB品は"360TBW"なので、恐らくA8項目を出す場合は「700~800回」になると思われます。という事は、
「A8項目を表示する事=NAND種別を推定可能にする事」
になり、BX500の様に公式スペックで全ての容量品を「3D NAND」と記載してるSSDでは、販売戦略上非常に不利になります。
BX500の場合は、容量別にTBW値を明記してる関係上、今のところ容量別でQLC/3D TLCの搭載は不変でしょうが、TBW値をシッカリ公開してないSSDでは、メーカーの自由が利く為、ユーザーには困った事になります。
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疑似SLCキャッシュ(最近のQLC品では、追加で疑似TLCキャッシュ迄採用?)を使えば、キャッシュ範囲内での性能差は出にくい(ほぼ出ない?)為、TBW値さえ詳細公開しなければ(誤魔化せば)、製造時にQLCと3D TLCを自在に採用&搭載可能で、生産管理が楽になります。
なので今後は、QLC/3D TLC混在なSSDは、増えこそすれ減る事は無いと考えられるので、その為にもA8項目のSMART出力は外される事になります。
以上、A8項目でNAND種別が簡便に推測可能だな、と期待してた自分の当てが外れた事への愚痴でした。